2013/07/20

行った。

海を見ながらパンを食う男

まず、上の写真を見ていただきたい。
海を見ながらパンを食う男の写真だ。
なぜ、この男が海でパンを食っているのか、今日はその理由を書こうと思う。

この男は去年の夏、箱根にある「ポーラ美術館」に行った。
だが、途中雨にふられ、さらには目的である「ルソー」の絵があまり展示されておらず、散々な経験をした。

そして一年が過ぎ、男は考えた。
「去年行けなかった「箱根彫刻の森美術館(HCMBK)」に行ってみるか、夏だし。」と。

快晴だったわけではないが、風は心地よく、ちょうど良い気候だった。
途中ちょっとした渋滞に巻き込まれたものの、無事に到着。

そして園内を散策。



巨大な彫刻や、なぜか身体の前半分が埋まった彫刻、凄い強風の中変なポーズをとっているような彫刻や、マスクをかぶったデカい顔…。

男は「どっちかというと、何だコレ?って思えるやつの方が興味をひかれるな。むしろ、他の物は全く興味が持てない」などと思った。

そして2時間ほど園内をまわった男は、箱根彫刻の森美術館(HCMBK)を後にする。

そして、男は呟いた。
お腹が空きました…

男が家を出たのは朝9時。
HCMBKを出たのは14時。
行く途中、一度コンビニで休憩をとっただけだったので、ようするに何も食べていない。

せっかくだから、何か土地の物でも…
と、思いバイクを走らせる。

だが、なかなか入りたいと思える店がない。
バイクはどんどん進んで行く。
もう時間は15時近い。

このままだと、夜ご飯に影響が出てきてしまう時間帯だ。

…仕方ない。
男はコンビニに向かった。
棚からパンを無造作に取り、レジに向かう。

お釣りを受け取り、外に出る男の心の中ではある言葉が繰り返されていた。

「せめて、せめて、ロケーションだけでも、いい場所で…」

という事で、男は海に向かい、座れる場所をみつけ、セルフタイマーで、自分がパンを食べている姿を撮った。

そんな1枚なのだった。