2013/03/09

トッドソロンズ監督の「ダークホース」を観た

う〜ん…
何とも言えなかった。

ウェルカムドールハウスや、ハピネスなんかは好きな映画のベスト10入りするのだけど、これは入らない。

まあこれは監督は関係ないだろうけど、まず邦題がダサ過ぎる。
「ダークホース 〜リア獣エイブの恋〜」って何だ〜!
別に上手くもないし、確かに恋愛も要素にあるけど、そこは別に前に出さなくていいとこだろ!

でもやっぱり主人公エイブのセリフなんかは良いところがあった。
何でも父親のせいにしたり、突然「やっぱり歌手になれば良かった」とか言い出したりってのは素敵だった。
そういうタイプの人間の描き方なんかは素晴らしかったと思う。

けど、他のキャラクターの描き方がなんとも雑に見えた。
父親はつかみ所が無かったし、母親も典型的過ぎだったような。
エイブが好意を寄せるミランダも、キャラクターのポップさに欠けていた。
エイブの職場にいる世話焼きのおばさんも、母親とキャラが被ってたし。

しいて言えばミランダの元彼氏は少し良かった。

ストーリーの部分も、ああいう現実と妄想が行ったり来たりってのは少し見飽きた感があった。
エイブ自身、深層心理では本人に自覚があるのか、妄想の方でズバズバと痛いところをつかれ「夢よりも現実がいい」とは言っていたが、その現実の方の描き方にあまり芯が無く、誰にも感情移入が出来なかった。

もっと、個性的なキャラクターや、みっともなさやどうしようもなさの中にある笑いや幸せを描いた昔のようなトッドソロンズはもう期待出来ないのかな〜?